身長がぐんと伸びるのが成長期。男子の成長期は、11歳半〜17歳前後が一般的と言われています。この時期が「第二次性徴期限」です。
早い場合は9歳くらいから始まりますが、個人差があります。傾向としては肥満気味であれば、成長期が早くに始まるようです。
成長期にのみ存在する「骨端線」という軟骨のような成分が伸びることで、急激に身長が伸びます。この骨端線は男子は16歳前後で固まってしまいますので、
それ以降身長が伸びることが基本的にありません。ですので、成長期に骨端線がどれだけ成長するかが、身長の伸びに影響してしまうのです。
11歳頃になりますと、約2年間で年間8〜9cmのペースで身長が伸びます。伸び率は徐々に低下し、高校入学以降〜卒業時頃には身長が伸びなくなることが一般的に多いです。
成長期には約25cmも伸びているのです。
ただ、成長期には身長だけが変わるわけではありません。体の変化に伴い、精神的にも不安定になりやすく、ストレスを抱えやすい時期でもあるのです。
学校生活・友人関係・将来の進路など、大きく悩むこともあるでしょう。
心が揺れ動きやすい時期ですので、成長期の男子へは体調面と精神面の両方に気をくばっていらっしゃる方も多いことでしょう。
ストレスは成長ホルモンの分泌を妨げてしまいますので、身長が伸びにくくなってしまいます。
過度なストレスを受けていないか、注意が必要ですね。
身長が伸びやすくするためには、栄養・睡眠・運動のバランスが大事です。
好き嫌いなくバランスの良い食事が取れているか、ゲームやネットなどで夜更かしをし過ぎていないか、家の中で過ごす時間が多くて運動不足になっていないかということは、
健やかに成長するために、気をつけなければいけないポイントです。
また、急激な体の変化に心がついていかず、自己コントロールがうまくできない時期でもあります。自信を失ったり、友人のことが過剰に気になったり、自分の出来不出来に一喜一憂するなどして、
感情のジェットコースターに翻弄されるお子さんもいらっしゃるでしょう。
自分でコントロールできないので、むやみにイライラして親や家族に当り散らしてしまうことも多いです。
親にとっても大変な時期ではありますが、「今は本人が一番葛藤しているのだ」と見守ってあげてください。
それまでは自分の容姿を気にもかけていなかった男子も、成長期には匂いや手入れを気にするようになりがちです。
容姿を気にする様子に「男の子なのに」とか「むさ苦しい」などというと、とても傷つくことがありますので、そっとしておいてあげる方が良いでしょう。
成長期は、見た目が男らしくなる反面、とても繊細な感情を持つ時期です。
何かと葛藤することが多いですので、付かず離れず見守ってください。
心のバランスが、体が健やかに成長することにもつながるのです。